― 人狼殿・貴賓室 ―[丁重に持て成すように、との命令通り、櫛田杏菜は来客として扱われていた。服に隠されるよう仕舞われていた黄のウルフバスターは首元に晒す形へ変えられているものの、衣服の乱れも無い。少々疲弊して見えるのは、病魔の瘴気に当てられた後遺症か、ハイドロリュコスに捉われた際の影響か]……ご機嫌は如何かな?[華美な装飾が為された扉を開けた後、内側から業とらしいノックをしてみせ、彼女の対面に置かれたソファへと腰掛ける。杏奈の前には猫脚のテーブルが置かれ、取り取りのプティフールと温かい湯気を上げる紅茶が設えられている]
(43) 2011/12/18(Sun) 23時頃