― 翌朝 ―
[目が覚めて、最初に確かめたのは窓の外の様子。
目に入る範囲だけでも荒れ果てているとわかる光景に嫌な予感を覚え、コートを引っ掛けて部屋を出て階下へ向かう。
一階まで駆け下りた所で、目に入ったのは蒼い顔でふらふらと歩くピスティオの姿。>>37]
どうしたんですか、ピスティオ!
[普段元気のいい彼らしからぬ様子に嫌な予感を覚えて呼び止める。
外の状況を含めた事情を聞けば、さすがに表情が強張った]
そう、ですか……それで、ジリヤはどこに?
案内……は無理せずに。
足跡をたどれば行けるのでしょう?
ちょっと行って、見てきます。
雪の中に放置しておくわけにもいきませんし。
君は、少し座って休みなさい。体もちゃんと、温めて。
[そう言って、亡骸を包むためのものを通りがかった使用人に用意させ、外へと駆けだした。*]
(43) 2025/02/15(Sat) 13時頃