… グラタンで良いかな。
[直にキッチンへと足を踏み入れると、学生は傍に居る彼>>31に言葉を投げました。否定の言葉が返されなければ、手際良くとは言えなくも躓くことはない手付きで冷蔵室から食材を取り出し。体が冷えるから、ワンタンスープも作ろうかな。ふたつ分の食材を取り出しては彼方此方へ体を動かしつつ、料理を続けるのです。問われた言葉には、少々得意気に口端を弛め笑って見せました。]
どんな人でも惚れちゃうレベルで、上手…かもね?
[――そんな事は毛頭無いけれど。学生は調子良く微笑んでは、彼から顔を背け眈々と料理作りに勤しむのでした。そうして全てが出来上がる頃に彼を隣へ呼び付けたのなら、 スープだけでも味見を、と、小皿に入れた其れを彼に差し出し、味に求められた事が無ければ、椀に飾り食卓へと並べたことでしょう。
やがてゆくりと晩食の頃は過ぎ、また言葉を交えようと彼の顔を窺い見たのだったか。]**
(42) 2014/10/07(Tue) 10時頃