(魂ごと喰らったか…無関係な人間を陰謀の為に
平然と食い漁る…こいつは立派な制裁対象、だ。)
『俺……俺、は……』
[手の平にあるマガタマを握りしめて呆然とした声を出す“俺”。少し衝撃を与えすぎたか、と“私”は跳躍する。
していなければ、今頃身体の半身は顎に抉られていた。この身体は“私”のものでもあるのだから、あんなやつにそう易々と殺されてはたまらない。]
私に身体を返し、キミが消えてくれるならば
力を貸そう。いずれ私のものになる予定なんだ。
ワケがわからないまま死にたくないだろう?
家族の無念を晴らしたくはないか?
[こんな時に悪魔の囁き。
これまで頑なに“俺”が譲ろうとしなかった肉体の返却と精神の統一を持ちかける。(“私”の力が完全ではないせいか無理やりする事も出来なかった。)
“俺”の感情の揺らぎが、手に取るようにわかる。もう少しだ。]
(41) 2016/06/16(Thu) 11時頃