お前の言葉は分かり辛い。
[己の言葉が手塚に上手く伝わらないように
手塚の言葉を上手く汲み取れず、口唇はへの字に歪む。
客相手に失礼極まりないが、軽い悪態のひとつは許される気がして、小さく漏らす。元より、割り切った関係を良しとしないのならば、この仕事に就いている筈もないのだから。]
……ッ、それは、随分毛色の良い虎だな。
[鳴き声に愛嬌を感じるのも束の間。汗ばんだ顎を這い上がる粘膜の熱さに、息が詰まる。
咽喉に触れればごろごろと鳴いてくれるかと
そんな浅ましい好奇心で口唇を滑らせ、咽喉に口唇が触れる。負けじと前歯を宛がい、皮膚に真正面から噛み付いて。]
は、―――…
[股間を押し上げる、緩慢な刺激でも下着越しの性器は確かに芯を持つ。
それだけならまだ良いが、浴衣の合わせに滑り込み、直接与えられる胸への刺激に。明らかに動揺した動きで、肩が跳ね。痛みの後に、じんとした痺れが腰に溜まる。
感じ入ったのは、明らか。]
(40) 2012/09/09(Sun) 19時頃