[高い、高い位置から注がれる青白い色。
それをワイングラスへと注ぐ技術は流石と言ったところ。
注がれた青が天の恵みから一転、ワイングラスの中で青空>>3へと変わる]
わぁ、空だぁ。
懐かしいなぁ、この色。
[幼い頃に見た色。
今はもう見ることのない色。
あちこち行くため、他の星で見ることはあるかもしれないけれど。
くいっ、と一口流し込む。
デザートの時は軽い甘さが口当たり良く、食べ過ぎてしまいそうな感覚があったけれど。
このカクテルもまた、爽快感が飲みやすさを感じさせて、するすると入っていきそうになる。
その舌先に、ほんの少しだけ、苦みの幻想。
それが心に落ちた郷愁によるものであることは、酔っていても分かった。
郷愁を払うようにぷるりと首を振って(酔いが回りそうであるが)、また一口含む。
今度は苦みは感じられなかった]
(40) 2020/07/06(Mon) 22時頃