人狼議事

60 ─昨夜、薔薇の木の下で。


【人】 さすらい人 ヤニク

[薔薇の香は表皮から浸透していくかのように、
 皮膚感覚をざわつかせ、感じる熱さにまた揺らぐ]

 ほしいって、何、言って、
 イアン、お前も――……、

[きつく狭めた眼差しは、けれど眩暈に伏せられた。
 くちびるが塞がれる。熱い舌を絡ませて、注がれるのは薔薇の毒。望まずあふれる唾液もまた、呼吸を困難にし、甘い毒に意識が霞む。]

 ――…ッ、やめ 、

[呼気の合間に拒絶の言葉、けれど跳ね除けようとする腕の力は抜けていく。後ろ髪を掻き毟るような長い指に、びくと背筋は震えたけれど、くちびるが離れても、睨むような眼差しの色は消えず。
 荒れる呼吸に熱を逃がしながら、腕の中から逃れようともがいた。

 注がれた薔薇の毒は、確かに狂おしい熱を体に灯し始めているのに]

(39) 2011/08/10(Wed) 19時半頃

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