[やがて、目指す先に光が差す>>36。道しるべのように羽ばたく鸚哥のシルエットが見えて。先を行くフィリップの背中も見えて。道案内はありがたいけれど、少し声の大きさに不安になったりしたのだけれど]……フィリップ?[ようやく追いついたフィリップの背中が、なんだか呆然としているように見えたから>>37。名前を呼んで、顔を覗き込んで、そして私は息を飲む。フィリップが、泣いていたから]フィリップ……。[その涙の理由は、私にはわからない。けれど、無性に胸が痛くなって。泣かないで、と囁いて、私はフィリップの背中をそっと撫でた]
(39) 2015/07/16(Thu) 22時頃