[マガタマを呑み込んだ顎に向かう右の爪。>>11
いや、そんな事されたら渡せないじゃん。
逃れず爪を振るう累に、大蛇はバクリとその頭部を口にいれる。そして“俺”がされたのと同じように、その喉元に牙を立て、丸呑みしようとして──]
あ、待って待って。それ無し
……セーフ?
[その牙は累を傷つけただろうか?もしそうなら、ほんのり罪悪感は宿るかもしれない。でもすぐ消える。だって、正義を司る悪魔なんだから、罪も悪もない。
大蛇は“お預け”が面白くないとばかりに、一層強く累を締め付けた後、その拘束を解く。]
がむしゃらな感じ、俺は好きだけどさ
[爪を宿した左手で今度こそ、その裂けた頬を一つ撫で、悪戯が成功したようにくつくつ笑う。
そのまま左手を滑らせて、顎に爪を立てる累の右手へと。“盗んだ爪を返そうと”同じように引き千切る勢いで狙う。]
(37) 2016/06/20(Mon) 07時頃