[会社の人間らしき女性『青山』と共に最後の人物が現れ、その男が席につくのを見ながら自分も空いた席へと向かった。
開発の主任であるらしいその女性から説明がなされれば、表情を強張らせる。タブレットが壊れるのはかなりイタイ。
妨害電波が流されるのはいつからだろうか。
薬を配布される間もそわそわと落ち着かない様子で周囲をみわたし、赤色の錠剤を3つ渡されたのなら全てを口にして水で流し込んだ。
採血の時間まで各々談笑するのを横目に、急いで自室に戻る。タブレットの電源を落とし、急いで広間に行きスタッフに手渡した。]
妨害電波とか。
やっぱセキュリティ半端ないな……。
[タブレットは無事。だと思いたい。
深くため息をついては新たに現れた男をさりげなく観察しながら元いた席に戻った。
テーブルに邪魔されて、名札は見えない。
(あー、鞄からメモ持ってくればよかった。)
手書きのメモなら妨害電波も関係ない。慌てていたせいでボールペンもメモ帳も置いてきてしまった。
今から戻るのもなんとなく気が引けて、ぼんやりと採血までの時間を過ごした。]
(37) 2015/08/24(Mon) 21時頃