ネリエルさん…、これが…鬼のお面、かな?[般若のような顔をして、空洞の目をわたしとネリエルさん、交互に向ける。やっぱり、これは目論見通り?同時に捕まった時、次にどこへ鬼を渡すか、迷っているようだった] 鬼さん、こちら…。[二人で同時に手を伸ばす、ネリエルさんの動きに合わせる。どちらが早くてもいけない] …せーの、…。[合図をして、息をそろえる。わたしたちは、同時にお面に触れようとして] …────![ピシ、っと割れる音を聞いた。お面のちょうど真ん中、縦にヒビが入った後で、面が真っ二つに割れる。わたしたちの手にそれぞれ、半分に割れた欠片が飛んできて、のっかる前に光る粒子に姿を変え……辺りに散るように、消えてしまった。*]
(36) 2016/11/21(Mon) 23時半頃