― 定期船内 ―
……早く、来すぎたかな。
[ 夜行バスは目的地に朝早く到着するので、当然といえば当然だ。乗船自体は可能だったので、売店でパンを買い、がらんとした船内を見渡しつつ朝食にする。 ]
……ああ、そうそう。参考書読んどかないと
[ 妹のために、こーこの未来のために、頑張らないといけない。なんたって自分は「お兄ちゃん」なのだから。……そう言い聞かせ、カフェオレで眠気を覚ます。>>33 >>34 のメールを読み返すと、年頃の女の子らしい顔文字に頬が緩む。 ]
はいはい、分かってるって
[ 思わず、苦笑とともに独りごちる。昨夜も似たような言葉を簡素に返信して、眠りについたことを思い出す。]
死、かぁ……
[ 今まで考えたこともなかった。……まさか、こうやってかつての仲間によって突きつけられるものだとも、思いもしなかった。 ]
(35) 2018/11/13(Tue) 00時頃