[――でも、必死に口角をあげた。 大丈夫。今日も、無事にわらえた。 それが本物では無くて、継接ぎだらけの偽物でも。 私はまだ、忘れてない。] ……メルヤも、散歩? それとも 迷子?[あり得ないと分かっているから、あくまで冗談の問いかけ。 精一杯口角を上げながら、首を傾げ。 ちょっとだけ乾いた控えめな笑い声。] 迷子なら、送ってあげようか。[この病院に来たのはどっちが先だっけ。うろ覚えな記憶。 でも遠い昔、そんなことをしたような気がするのだけど。あれは誰だっただろうか。]
(34) 2015/06/02(Tue) 21時半頃