人狼議事

167 あの、春の日


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[そろそろこの会もお開きだろうか。
一抹の寂しさを感じながらも、黒眼をつと上げる。
個室に帰ってきてからは鍋に夢中で満足に話しもしていなかった――少しだけ話しをするのに戸惑ってもいた――かの先輩へ、それを真っ直ぐに向けた。]

 ……ゴロウ先輩。
 先輩が卒業なさるとき、お手紙を差し上げたのですが……

[もう10年も前のこと。
夢の中と同じ、卒業する3年生へ向けて送った封筒には名前を書かず、和歌を記したメッセージカードにだけ「檀」と書き添えた。傍から見れば悪戯とも思える手紙。捨ててしまわれていてもしょうがない。

少なくとも、手紙を送ったという事実は変わらない。
けれど中身がどうなっていたか、問わなければわからない。]

 憶えて、いらっしゃいますか?

[問うその刹那、瞬きを一つ。]

(33) oranje 2014/03/11(Tue) 09時頃

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