明け方、何か感じなかったかい?
[そう問い掛けた後甚六が自分と志乃へ術を掛けたこと、それによりどちらかが堕ちれば後を追うが如くもう片方も下界へ移動することを説明する]
……僕が志乃と離れたくない、そう思ったのが彼に届いたのだろう。
すまないね、君の気持ちを考えないまま身勝手にそんな想いを抱いて。
……迷惑、だったかな
[ぽつりと呟くように一言を零し。唇を結ぶ
自分はこの高天原に志乃がいなければ堕ちることに怯える意味など、ない。
凶事を彷彿とさせる闇神をそれでも孫のように可愛がってくれた癒神が堕ちた今は特にその想いが強くなっている
しかし、妹は。友人も自分は嫌で仕方ないが彼女を可愛がりたがる火守の君もいる。
彼女の周りには他の神々がいるのだ。自分のせいで堕とされ、力を失い、親しい者達と離れ離れになることになれば辛い思いをするだろう……]
(33) 2013/08/14(Wed) 02時頃