[>>31蒼夜の言いようにくすりと笑う]
それはそうかもしれないね。
蒼夜君に自殺行為をさせるわけにはいかないな……
[高さは一メートルぐらいあろうか、柱時計の如く君臨するドリッパーは、コーヒー豆の上に一滴一滴……何時間もかけて水を落とす為にだけ存在している。
喫茶店を開く為にこいつを導入した、というのとは逆で。
店を閉めるという人から処分に困っていたこいつを運よく譲り受けたことで、喫茶店をやる踏ん切りがついたというのが真相だ。
僕にこの店を持たせてくれたこいつそのものと、"彼"が齎すコーヒーの味と、両方に感謝している。
だから、その味を好んでくれるお客さんがいることは何より幸せなことだ、と思う。
そのコーヒーを冷えたグラスにたっぷり注いで。
店のロゴの入った紙コースターの上に置く。]
アイスコーヒー、お待たせしました。
どうぞ、ごゆっくり。
(32) 2013/12/03(Tue) 22時頃