人狼議事

124 Acta est fabula.


【人】 宝飾交易 黍炉

[チールーよりも年下の、玉の首飾りを掛けていた若い女。
 恋人と公言はせずとも、想い寄せていた女。
 シビルの夫が「人狼」であると、初めはおずおずと、
 けれどやがてはっきりと訴えたのは、彼女だった。

 それはこの告発によって彼がブローリンに殺された時か、
 或いはまた別に処刑された者の時か。
 女に告発された者を、霊能者が「人だ」と告げたことで
 彼女は騙る者と見做され、死に至ることとなる。
 その心臓を刺す役を請け負ったのが他でも無くこの男だった。

 止めを刺した瞬間の男の表情を。彼女に囁いた言葉を。
 きちんと知るのは、刺された女くらいだったろう。
 彼女を手に掛けた折にも――そして今に至るまでも、
 チールーが感傷の類を周囲に見せることは無かった。

 そうまでして、この男が気丈に振る舞い続けるのは
 この騒動で傷を負ったのは自分だけではない――
 誰かを失ったのは己一人ではない、という思いから**]

(32) 2013/06/04(Tue) 19時頃

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