ご無沙汰です。チャールズさん。
...はあ、見てもらいたいものですか?
[そう言って彼が取り出したものは写真だった。見るも無残な牛の死体。それを顔色一つ変えずに眺めていると彼が指を差してこの歯型に何か心当たりはないか、と尋ねてきた。見れば、その牛の首筋には小さな歯型が一つだけついている。]
これは...何でしょう、か。
[心当たりは...はっきり言ってない。
今までたくさんの動物のことを知ってきたつもりだが
そのどれもが、これだと言えるようなものはなかった。]
.......。
[そのまま、じーっと食い入るように写真を見つめていると
ある一つのワードが無意識に口から漏れ出た。]
....吸血鬼?
[確信は全くない。吸血鬼の歯型にしては小さすぎるような気もする、ということはわかっていた。しかし、ちょうど先ほど街を見渡していた時の漠然とした吸血鬼関連の思考がそう思わせたのだった。]
(31) 2015/01/15(Thu) 03時半頃