[>>18 乱暴に撫でた黒猫の髪は、相変わらず猫っ毛で柔らかかった。ぽつりと呟くその声が何とも弱弱しく聞こえたので、もう一度撫でておく。そうやって、母が他界した時も、父が他界した時も、撫で続けた事か。もうそんな年齢ではいと分かっているはずなのに。]
………よォ、グローリア。
あんまりいちいち心配かけさせんじゃねェぞ。
そろそろ俺が禿げるぞ。
[>>4>>21 電話を掛けている間に、黒猫が黒百合を招き入れたようだ。ぶっきら棒に受話器を降ろしながら、二人を振り返る。まさかまたその飲み物は自分のツケにされるんじゃないか、と危惧しながら。
然し、そんな些末な心配や冗談を吐いている場合ではなかった。
>>24 旧友は質問に答えなかった。それだけの余裕は無かったのだろう。]
――――……、煙草。
[そんな事を呟き。ふらり、店の外を出る。*]
(30) 2014/12/08(Mon) 01時半頃