[段々と小声になっていく少女へ微笑み。
大丈夫ですよ。と優しい声音で囁きては、手を取って。そして食堂車へ向かっただろう。立ち止まった個室前。何かありましたか。という問にはいいえ。とだけ首を振り。少し気になっただけですよと。
食堂車に向かえば、二人空いた席に付き。
くすくす笑うその姿には砕けた口調ながら貴公子然とした笑みを浮かべ。対応していたが、紅茶とサンドイッチを見れば、遠慮せずとも。とき恥ずかしさに気づかない顔で綴りながらも、自分もそれと同じものを頼んだだろう。]
そうだったのですね。
初めての旅はきっと格別なのでしょう。
……楽器を弾く人々、大道芸の方々だろうか。
大柄な、それは目につくでしょうね。
走った?それはお怪我などなかったでしょうか?
ふふっ……実はお恥ずかしい話なんですけど。
僕はニズに着いた頃には、眠ってしまっていて。
[ざっくばらんに話す少女に相槌を打っていく。
彼女が生まれてから家族以外の男性と食事を摂った事もないともしらず。大柄な女性の話には、何処かの席に座っているのでしょうか。としれっとした顔を浮かべ。気づかれない事に内心、よしっと自慢げで]
(29) 2015/12/01(Tue) 08時半頃