だろーな。
[相変わらず無表情なヴェラから返ってきた言葉には>>8
なんなんだと言いたげに僅かに眉を潜め、短く相槌を打った。
いつだったか航海士が拾ってきた敵軍の男。
音も立てずに忍び寄り、必要最低限の急所を突き敵を仕留める
その戦闘スタイルは自身とは似ても似つかない。何事にも動じないその性質も。
静的な不気味さはある意味船長に通じるものがあるが、
ヴェラの所作はもっと無機質に人を殺める事に特化していた。
どうやら元は暗殺方面の生業らしい。
全く物騒なモンだと思ったが
それが使えそうであるなら敵軍だろうが奴隷だろうが動物だろうが拾い上げ何でも使う――使えないと判断すれば逆もまた然り――なのが、この絶望号における暗黙の了解であり、船長の意思だった。
他ならぬ自分もそういった考えの元、こうして生きているのだし。]
(29) 2014/12/09(Tue) 11時半頃