[暁の様子が見える位置の椅子と机を勝手に借りて、養護教論を顎で使い、邪道院は書類を書き始めた。――針子りりあの休学届の代筆だ。休学理由などは捏造する。多少適当に書こうが問題は無い。何せ地主で曽祖父が校長だ。権力でゴリ押すつもり満々であった。][休学届が書き終わる頃。窓を見れば、暗い空に大きな金色の月が昇っていた。月明かりの向こうに、蝙蝠の声が聞こえている。*]
(27) 2019/04/30(Tue) 13時半頃