[>>14赤いフードの男のつぶやきは、この村の本屋を知っているふうだっただろうか。
先ほどから本を読んでいると思ったらいつの間にか寝ていたりして、おもしろい人だな、と興味がわいたため、下から覗き込んで話しかける。]
キミもこの村の本屋によく行くの?
あ、アタシ、ミルフィ。よろしくね。
そうね…この村、おじいちゃんおばあちゃんが多いでしょう?昔のひとって新しい本読みたがらないみたいなの。
店主がイケメンだから、アタシもよく本屋通ってたのだけど。
ただやっぱり品揃えはよくなくて…ね。
[挨拶もそこそこに、彼の興味を引こうと話始めたが、気まずい思い出に言葉は段々細くなる。
ー1年前くらいだったか、噂で流れた好みの作家の新作を読みたかったが本はなく、取り寄せに時間がかかると言われ、本屋の店主にどなったことがあった。
それ以来本屋へは足を運んでいない。
客の需要に沿うのが筋だろ。欲しい時に欲しい本がなくてなにが本屋だ、
とあの時の怒りがこみあげ、次に口から漏れそうになった素の言葉を噤んだ。]
(27) 2013/09/11(Wed) 19時半頃