→一等車両
[二等車両から、三等車両まで足を伸ばそうか。と、思って居たが、時刻は10時17分。
列車の発車時刻。鳴り響く汽笛の音に耳を軽く抑えては、窓の外を眺め。動き始めた風景に少しばかり、其れを楽しむのも良いかもしれない。と。
順繰りに挨拶を述べていく車掌とすれ違い。
二等列車から、一等列車へ。丁度、その車内では、異国情緒あふれる二人が>>>>0:175>>18、出会い話を初めて居た頃だろうか。珍しい組み合わせと妹に似た面影に立ち止まってしまうのは、刹那。
そういえば、結婚祝いすら買っていないな。と悔むが、同時。赦せぬ感情もまた沸き起こるのだ。手に手を取った逃避行を祝福したくない、気持ち。
――此方を見透かされて居るような少女と、勤め人の様な男の関係は、と少しばかり興味が湧いて。部屋を目指す次いで、見てしまっただろう**]
(26) 2015/11/29(Sun) 09時頃