[ バヂイイッ ]
[嵐を纏う景色より尚濃密な≪闇≫が≪光≫を灼いた]
―――ッ……!
……・・・っ……ぁ……
≪- ――……ほぅ……? -≫
[灼けた≪光≫の掌には漆黒の反光紋(*1)が刻まれていた。
其れは今世界に吹き荒ぶ地獄からの嵐でもない。
少年の身体から一瞬にして放たれた暗黒の波動。
疾る激痛に悶える少年の頬には、だが然し光紋(*2)は刻まれない]
[*1反光紋《アンティクレスト》=光と闇の力が接触等を以て干渉しあう際、相互の影響力が同等に近しい場合に於いて、光の力を孕む物質等に、闇の反発力が暗黒の紋様を刻む現象を指す。
直接人体で接触した場合、接触部の表面に電流紋の様に浮き上がる。(対義=光紋《ライトクレスト》)
*2光紋《ライトクレスト》=上記反光紋《アンティクレスト》が発生した際に、闇の力を孕む物質等にもまた同じ様に、光の反発力が聖光の紋様を刻む現象を指す。
反光紋同様、通常の人体で接触した場合、激痛を伴い非常に危険である。(対義=反光紋《アンティクレスト》)]
(25) 2011/06/02(Thu) 22時頃