――態々どうも。
私は"不思議の国のアリス"、……知っているとは思うがね。
さて。君はどうやら沢山名をお持ちのようだが、私は君を何と呼べばいいだろうな?
[改めて名乗られた名は、既に聞き覚えがあったけれども。それでも相手が名乗ると言うのならば、それを拒否する理由は無い。
"リーガル・F・ヘクター"。
"英雄≪ハカタノ=シオ≫"。
そして、"卵≪ハンプティ・ダンプティ≫"。
三つの異なる名を、一応は頭の中にしまっておき。念の為にと問いかけてはみるけれど、返事はあまり期待してはいない――返答が無ければ適当に呼ばせて貰うだけだ。
話している間に、左手はそっと腰の水煙管へと。右手の糸は何時でも出せるようにはしてはいるけれど、さてこの状況でどれ程役に立つものか。
そうして、彼の口上の最後>>3に返答する間もなく。突如、回りながら空を裂いて飛んできたその剣に瞠目すると共に、引き抜いた水煙管の管を思い切り、吸う。]
(23) 2015/06/24(Wed) 13時頃