[適度な距離を保つような笑みを、彼>>がまさか安堵を覚えているなぞ思うわけもない。しっかりしているこの顔と、先程の何処と無く一線引いた顔の二面性があることくらいは気付いていたが、そんな些末なことを今気にする必要もないだろう。]
僕なんてまだまだですよ。…世の中にはもっと真面目に寝る間も惜しんで働いている人がたくさんいますから
[社会人の鑑、という言葉に少し驚いたが 謙遜めいた笑いと共にやんわりと否定する。仕事が趣味、と言えば聞こえはいいがそれならば彼の言うようにここに来ている時間があればもっと真面目に働くべきだろう。
暇さえあればデザインのことばかり考えているのはもはや趣味ではなく職業病。それを趣味と称したのは何故か、気付きながらも蓋をして。]
へえ、学生さんでしたか。…お若いのにしっかりなさってるんですね。
[この中で恐らく一番年少だと聞けば、また驚きを一つ。自分よりもしっかりしていそうだ、なんて感想は喉元で留め置いたまま。
自分が彼ぐらいの頃は何をしていたか、なんて過去に想いを馳せかけてはまた蓋を。浮かべた笑顔は崩さずに、頬杖を着く彼と暫しの雑談に興じるだろう。]
(23) 2015/08/24(Mon) 18時頃