―星々の叡智の殿堂《セラエノ・パビリオン》―
ネル!
[ふと、ネルの姿が闇に融けるように消え、すぐさま『彼女』の行き先へ転移して追いかけようとする。
しかし、微かな違和感にヤニクは動きを止めた]
…仕方ない…向こうはアリスたちに任せるとするか…少しは働こうかと思っていたのに、残念だ。
[言葉の上ではいつものように軽口をたたくが、微かに感情がこもっているように感じられる声色だった]
…何のつもりだ、万物の闇?
[決して自身ではないが、間接的に関係のある『場所』…星々の叡智の殿堂《セラエノ・パビリオン》。
そこに無数の翅蟻がはびこり、パビリオンに積もった記憶を食い漁る。
結果、自分(『万物の記録』)は覚えているのに、『セカイ』がその事実を忘れるという、とても不自然な状態が出来上がってしまった。
その不自然が、パビリオンと同じ役目を果たしている彼女<記憶>にはノイズに感じられ、ミスティアは益々調子を落とす]
はぁ…!
(21) 2011/06/13(Mon) 20時半頃