えっと、名前なんだったっけ、お嬢ちゃん。
ひとまずメアリーちゃんとモニカちゃんはこの子連れて逃げろ。
ここは残ってる大人でなんとかしてみせるよ。
[リンダの屍鬼が徐々に距離を詰めて来るのを見て、先ほど大破したガラス窓を視界の端に入れ、アイリスの腰に手を回す]
君はこんな事で諦められるのか?
こんなフィクションみたいな出来事に巻き込まれて、理不尽な死を迎えても納得できる?
俺には無理だね、今回の事も研究材料にしてみたくってしょうがない。
それに俺って映画はハッピーエンドしか認めないタイプでね、往生際は悪いのさ。
君だってまだ記者の卵だろ?
未来があるじゃないか、夢に向かって進むんだったらきっともっと精神的に辛い事だってたくさんあるはずだろ。
冷静に考えろ、俺を信じるなら悪霊憑きは残ってる3人のうちの誰か、確率で言えば三分の一だぜ。
いや、もしかしたら三分の二、三分の三かもしれない。
最低の、クソみたいな状況に思えても、実はそうじゃないって事、今から証明するからさ。
だから君も諦めないでくれ、状況を打開する方法は絶対にあるはずだから。
(21) 2011/01/21(Fri) 12時頃