―月光祭当日・偃月亭―
[ >>16 気合十分なフローラにああ、と返し、ジェレミーもゆるく微笑む。]
…そういや昨日、来てたな。……貴族って感じの……名前は知らねぇが、金髪の……。
[ 昨日訪れていた青年を思い出す。老婆との密会が頭から離れず、宝石店に再び訪れることも出来なかった。 ]
……あァ、いや、別になんでもねぇんだ。なんでも。
[ 見当違いと知る由もなく、妙な方向に転がっていく思考を断ち切ろうと頭を振る。 ]
……もしかしたら、もっと別の……
[ が、振り払えなかった。こんなことならこっそり後をついて行けばよかった、と、後悔が頭を掠める。 ]
宝石店の鍵ってすげぇよなァ……あんな頑丈に閉められちゃ、浮気した日にゃ締め出されるほかねぇわな……。
ああ、いや、なんでもねぇ。仕事だな、仕事。うん。
[ ……なにか大きな意図があるとまでは読み取れているのだが、このままで果たして答えにたどり着けるものか……。 *]
(20) 2018/08/11(Sat) 02時頃