[2年になって、受験を意識する頃合いになってわかったこと。
意外なことに、模試の結果が、なかなかに良かった。
競技に打ち込んでいた頃は、授業についていくのにもやっとだったのに。
救われたような気持ちの一方で、どんどん、これまでの自分の人生の価値が下がって行く。
何も知らないくせに、「やめよかったんじゃないの」なんて言わないでくれ。
そんなもののために、わたしはずっと、他の全部を知らなかった。
『最初っから、やんなきゃ良かったのに』とはっきり言葉にしたのは妹で、『15年、お金と時間ムダにしただけじゃん』とも吐き捨てた。
たったそれだけのことで、辛うじて生きていたこれまでの自分が死んだ。
楽しかったとか、充実していたとか、ちっぽけな感想なんかゴミ箱行きで、結局は無駄なものだったのだと、その考えから逃れられない。
あの子みたいにうまくできなかった、わたしがぜんぶ、ゴミにした。]
(19) 2015/02/06(Fri) 02時頃