[本当に人の想いとは、どうにもならないと蘭香の肩に頭を預けながら思う。
自分が蘭香を恋愛感情として好きになれば、簡単な話なのだろう。
でも、例えば、楓馬の心が既に自分になかったとしても、会いたいと思う。
迷っていた時は、1人で残り日向と共に時を過ごすことも良いかもしれないと思っていたのに。
迷いが晴れた今、死が見えれば、唯、会いたいと思う。
でも、この大事な幼馴染を置いて行ける筈もない。
自分か彼か、2択なら、やはり彼を選ぶ。
残る人数はおそらく5人。
残り3人に怨まれても彼を逃したい。]
嗚呼……―――。
[この気持ちが力になるのなら……その言葉を噛みしめた時、かかる浜那須の声。
そういえば、レアアイテム預かったままだったな……と、場違いに思う。返すか、売上を渡すことができればいいのにと、その思いは聞かされる現状に流された。]
(18) 2011/05/24(Tue) 14時半頃