……サイモン……?
[クラスメートの、聞いた事もない声>>12が、最後の記憶。
どうしたの、って口を開こうとして、自分が突っ伏している事に気づいた]
……ぅ、 あだっ!?
[まだ耳がぼんやりしていて、辺りの音がよく分からなかった。
でも、揺らされて顔を上げようとしたら、課題に肘を滑らせて、がったーん!と椅子から転げ落ちれば、意識もはっきりして]
あ、あれ。あたし、ごめんなさい、そんな寝ちゃってました……?
[頭を擦りながら見上げたアイリスの顔は、月に照らされてぼんやり浮かぶ程度。
迷惑掛けてしまったかと、きょろきょろしながら立ち上がれば]
わぁ、あ、えええぇえ……?!
[窓の外。
まるで、ちいさな頃は本当の魔法と信じ込んでいた、遊園地のアトラクションみたいな。
うずまきと、青い月と、白い樹を指して、ぽかんとするのだった]
(18) 2010/08/02(Mon) 00時半頃