【人】 執事見習い ロビン

[抱きしめてくれる腕に、俺もテオを抱きしめ返して。
　ずっと、当たり前にあった。
　けれど、それが当たり前じゃなくなる。]

　うん………………――うん、頑張る。
　ちゃんと、一緒に歩けるように。
　間違っても、重しになんかならないように。
　テオも、頑張ってくれるって、信じる……っ

[迂闊に息を吸うと、喉が鳴りそうなぐらい、
　泣く寸前だったけど。
　テオの無造作に伸びた髪に半分隠れる額が触れて、
　至近距離に、笑顔が見えたから。
　俺も、凄く胸が痛いけれど、答えるように笑えて。
　ただ、笑った拍子に、寸前まで溜まったしずくが目の端伝う。]

　………いってらっしゃい、テオ

(17) うに 2011/08/30(Tue) 23時半頃