ー日常が終わるまでー
[黒く染まったマガタマはポケットの中。
駐輪場に停めている自転車に跨って家路につく。
空は暗くなってきたけれど、まだ充分暑い。
正直ジャージを脱ぎ去ってしまいたい。けれどそうしないのは以前、身体の主導権が“私”に移った時に、
腕に巻きついた蛇を見られたことがあったから。]
あっちー…
[頬を伝う汗を時折ぐい、と拭いつつ自転車のペダルを踏み続ける。
生ぬるい風がまとわりついて気持ちが悪い。家に着いたらまずシャワー。
それから扇風機前を占領しながらアイス食べたい。
駅から家までは自転車でたかが15分程度なのに、その何と遠いことだろう。計画通りにシャワーを済ませて、食事前にアイスを食べて母親に怒られる。夕食はカレーだったので父親や兄と争うように二杯おかわり。
その後友人とLINEでやり取りをしながら必死こいて宿題を終わらせた頃には、日付も変わろうとしていた。]
(17) 2016/06/16(Thu) 01時半頃