僕は作家として、君たちが革命を起こそうとした心に打たれ、それを未来に伝えたい……というのも、僕の本心で、実際、それなりに売れる本になるだろうとも思っているよ。
……ただ、もう一つ。
[すっ、と目を細め。数秒だけ言葉を切って。
その表情と雰囲気を、リアリストのそれからロマンチストのそれへと僅かに変化させて]
作家としてギリギリ食いつないできた僕の側で、不意に起きた革命。
傲慢な連中の行動や、それに対抗するリアルな人の思い。実際に、必死に考えて行われる抵抗。
[ごくごく僅かに上る口角。注意深く見れば不敵な笑みに見えるかもしれない。あるいは、そこに宿る、挑戦者の魂を感じられるかもしれない]
言ってしまえばこれはロマンだ。
これだけの題材が揃っていて、それを描ききれないなら、誰にも伝えられないなら。僕は作家として生きている価値がない。
僕にとってみれば、これは挑戦というわけなんだ。
命を賭けている同志たちからすれば憤慨ものだろうが……そこはすまないと思っている。本当だ。
(17) 2014/09/04(Thu) 20時半頃