[寒さを感じることは久しくなくなったが、気温の変化は肌で感じる事ができる。窓に張り付いた霜を指先で拭うと、ちらり、はらりと月の手前に、まだ積もる程ではない雪が舞っている。暫しそれを眺めた後、身支度を整え、自室のドアノブを回せば、軽い手応え>>9。
見れば、綺麗にラッピングされた小袋が外側のノブにと掛けられている。
怪訝げに目を細めて、再び部屋に返り、濃赤のリボンの封を明けてみれば、ほわりと甘い香りが立つ、中身はクッキーだった。
律儀な封の飾りと、中身でそれが誰の仕業か検討はつく。面白い事をするものと、小さく笑いつ、ちょうどいい、昨日シーシャに貰った電気ケトルは箱から出したそのままで、折角なので此れを使い茶にしよう。ケトル片手に、水を汲む為部屋を出る。
とはいえ、一人の茶も味気ないので、合間に誰ぞとすれ違えば捕まえようか。]
おや、外出か。
[発見した第一城人は、生憎出掛け間際の様子であったが>>13]
(16) 2016/12/07(Wed) 15時半頃