―地下2階・コントロールセンター―
[ドナルド達と別れ、手当たり次第に部屋を見ていくというセシルの提案に同意して入ったのは、一番近くにあった大きな部屋。
その辺りだろうか。微かに血のような匂いを感じ取ったが、移植病棟ならば残り香もあるのだろうと深く気には留めず]
何だろ、この部屋。あんまり病院っぽくないね。
[手近なところにあったボタンやパネルの類は触れても反応を示さなかった。
通電していないのか、時間の経過で壊れているのか。
触りながら、周囲を見回しているセシルの背に尋ねる]
――ところでさ。さっきの人って、もしかして君に水吹っかけていった人?
[先程のセシルとヨーランダの会話は全く聞こえていなかったが、知人同士のような雰囲気と、先程女性用トイレで会った時の我侭っぷりと香水のきつさを思い出していた。
というと真面目に推測したように思えるが、ただの勘に、もっともらしい後付けをしただけである]
(13) 2011/09/28(Wed) 15時頃