[外に出ると夏の暑さがじりじりと肌を焼く。太陽が真上にさしかかる真っ昼間となると尚更だ。汗を拭い、"キモノ"の袖を口で捲った。
彼のキモノの反対側の袖からは、腕が途中までしか無い]
[さて到着したら何を注文したものかと考えながら歩くと、村の中ではやはり人狼の噂が上がっている。
通りがかればちらちらこちらを見られてもいるが、それは彼にとってはいつもの話だった
しかし、人狼の話のそれは今日日の日差しと同じように、日増しに熱を帯びて来ているようだった]
…何だかねェ…臭ぇよな。
東には口に出したら本当になってしまう"コトダマ"なんて文化もあんだぜ?まぁたいていはこんな話聞かれもしねぇがな。
火の無い所に煙は立たず…さァて本当に"噂"なんかねェ?本当にがぁおと出てきても知らねっぞ、と。
[そんな事をひとり呟いていると、やがて目的の店が姿を現す。猫の肉球をあしらった看板がかわいらしい食事処・【猫の前足亭】だ。
ドアに手をかけ、豪快に開く]
よおぉーーっす!やってるか!!?
[店内に向けて、陽気に挨拶をした。]
(13) 2013/07/30(Tue) 16時頃