[下手な言い訳でキッチンへ戻ろうとしたらリンダが近寄ってきた。自分が無理をしていることに気付いているのだろう。]
(情けないなあもう)
[今までこうして傷付いたところを、他人に、ましてや女性に見せたことなど無かった故、こんなときどう振る舞えばいいのかわからない。けれどそばにいてくれるリンダの存在は、とても心が安らいだ。
ありがたいな、とチラと彼女の方を盗み見ると、慈愛に満ちた笑みを浮かべてこちらをみあげていて。>>10
(敵わないな…女性という生き物には)
[婚活会場に来てから、怯えたり慌てたりという表情しか見せてこなかった彼女が、こんなに優しい表情をして自分に情けをかけてくれているなんて]
…ありがとう。じゃあ、手伝ってもらえますか?
[にっこりと、いつものようには笑えなかったけれど]リンダは了承してくれるだろうか
(12) 2013/07/02(Tue) 11時頃