123 霓虹鬼故事


【人】 三元道士 露蝶



酷いわ。

………ひどすぎる、わ。

[緊張が、殺意が――辛うじての、愛しい人への希望が。
 それまでずっと露蝶を支えていたものが、立ち消えた。
 ナイフが手から零れ落ち、その両手は、力なく床を突く。
 疼く肩だけでなく、全身が、ひどく重く感じられる。]

――――…かえして、 ……かえって、

[血に染まった両目から、堰を切ったように涙が溢れて、
 人目も憚らずに、声を上げて、なきだした。]

(12) sakanoka 2013/05/26(Sun) 17時頃

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