あ…… あ、 ホワイト?
ホワイト、……
ええ、い、いいえ、そう、別に……
も、問題は、ないです。これは問題にはなりえないです。
でもそれはきっと、これはそう、私はけして着ない……
色ですね。それは問題にはなりえないですけれど。
それは、そう……だ、だから。
汚れますからね。汚れたら。落ちない……から……
[指定されたコードネームには、戸惑い混じりながら異論はなく返し、引き攣ったような笑みを唇に作る。男が身に纏うスーツは黒く、シャツは濃い目の灰、ネクタイは半ばの極めて濃い灰である。
男の目の前に並ぶのは、ホットミルクが入ったマグカップと、ジャガイモのポタージュが入った平皿。そして、ばらばらに散らばった、両指で足りない数の白い錠剤。
胃薬と精神安定剤であるそれらを、摘んではラムネのように噛み砕きつつ、男は周囲の名付けへの反応を*眺めて*]
(12) 2016/04/06(Wed) 05時頃