一匹狼と言えば、他にもそんな感じのやつがいたな。
[速度を上げた馬車の中で、ぽつりと小さく呟いた。
荷台の端に寄りかかるようにして座っていた頃>>3とは違い、振動が分散されているせいか、この体制>>9であれば、それほど尻の痛みは感じない。
思い起こすのは、それほど昔ではない時期に、一度行動を共にした魔法使い。
ヴェスパタインの呼びかけ>>@1に上がっていた男の名前は、ホレーショー>>1>>2]
あいつも、そんな雰囲気ではあったか。
[同じ要請を受けていた訳ではない。
近くにあった魔法使いの臭いを追いかけた結果、要請を受けていた彼と出会い、お節介な付きまとい>>10が高じて、共に魔物を討伐しただけのこと。
変身せずとも、見えない尻尾をしきりに振り回しているように付いてきたヴェラのことを、彼がどう感じていたのかはともかく。
その言動からか、それとも身にまとっていた臭いからか。
彼が一匹狼のタイプであろうと、ヴェラは推測していたのだった]
(12) 2013/06/09(Sun) 18時頃