オスカー。オズ。……――この近くの人?
[ 何度か口に出して呼んでから、お兄サンって柄でもない、に先ほどの言葉>>0:398を思い出せば。あまり見かけた事がない気がする、と思いながらも、知らぬ景色に視線を沿わせる。
今日は一段と興味が尽きない、ともう一度向き直り、返される半身に>>0:399声を投げた。
――手招く仕草へ暫く黙ったまま、その場に留まっていれば手が差し出される。そこに躊躇無く手を伸ばせば、相手は握り返してきただろうか。
同じくらいの男同士が仲良くお手て繋いでなんて、向こうは嫌がるかもしれないなとは緩い思考に予想しながら。避けられたとしても表情は変えず、ただ腕を下ろしただろう。
相手が自身の位置を気にしている事などには、意識を向けないまま。]
ねえオズ。――俺と友達になってよ。
[ 居ないんだ、友達。と薄っぺらい口調で続けては。ただ並び立つだろう彼に。
――やがて時間が経てば、図書館へと無事送り届けられただろうか。]
(11) 2014/10/03(Fri) 02時頃