[――その神々しい神気放つ天使に、『万物の闇《ユニヴァース・ダークネス》』たる獣は思い出されるだろう。
それは始まりの天狼が、夜の女神が、嘗て世界を懸けて争った程、いや、それ以上の永き時を遡る頃。
ただ一度。 世界が産まれ落ちて幾星霜の永劫にただ一人。
終焉《ポストレーレム》"に"終焉《ねむり》を与えるかと思われた『力』を持つ、神域の天使が居たのだ。
『神聖の守護神《ホーリーパラディン》』、『世界の英雄《ワールド・オブ・ヒーロー》』、『愛に塗り替える者《クーピディスト》』、『聖断罪神《ザ・ルール》』。
其れは数多の名を持ちながら、神の座す天国ですら幻の、そして空想の存在と言われてきた者。
其れは闇の理(ありよう)すら光に塗り替える力と愛を持つ、英雄の天使。
――『彼』の守護神の名を呼ばれた時
槍真は『彼』として 再び現世に再臨する]
(10) 2011/06/18(Sat) 21時半頃