結局、死ぬのよね。禁忌を犯そうが犯すまいが。
なら一緒じゃない。
[両親は保守派寄りの天使族で、当たり前のように天使族同士で結ばれて……そして禁忌と関係ない理由であっさり死んだ。
神の不在と禁忌の矛盾を確信したのは、その時からだ]
――って、もうこんな時間。
[気が付けば、太陽はもう沈もうかという時刻で。
家族でもないのに、真新しい墓の前で何時間も立ち尽くしていた姿は、きっと誰か……少なくともあのお喋りな墓守には、しっかりと見られていたことだろう]
こりゃ今日は、クシャミのお店行きは断念ね。明日にしよ。
ついでにチアキにも、デモ当日の『運び』も依頼しておかないと。
[名前を挙げた方の後者、運び屋もしている配達人を今まさに襲っている運命のことを、まだ知らずに呟いた*]
(10) 2014/12/10(Wed) 01時頃