験担ぎは傭兵の常だが、贈り物には合わなかったか?
[差し出したのは、縦5cm横3cm程の、薄い半透明の雲母の様なカード──しかし雲母でも紙でも無く、耐久性のある素材で、曲がりもすれば弾性があり元の形状に戻る。その様な素材だった──に、掬われた幻日が綴じられている。
見た目としては、日輪の様な、光の輪が表面に刻印されているといった感じだろう。
エンボスの様に、触ると凹凸が感じられる。]
たまには断っていいぞ。
[少し呆れたように口にしたのは、就寝時に来るソルフリッツィを決して拒みはしないイナリの事を、ほんの少し気にかけていたからだ。
回数を重ねているうちに、とろりと融けるような時の熱が強まっているようにも思えたからで。]
[熱く、融ける沈黙の時間>>2:46>1:80>>1:81>>1:82>>2:16が──*]
(9) 2022/08/11(Thu) 12時半頃