面白かったら、是非聞かせておくれよ、君が気に入ったその綺麗な物語を。[そして目ざとく見つけた片足の違和感に、男は首を傾げる。] 怪我? 随分と腫れているようだけど。もう日も落ちてくるだろうから気を付けてね、…君。[名前を知らぬ男は誤魔化すように万人に共通する呼称で彼女を呼ぶ。そしてもし約束がないのなら送って行こうか?なんて誘ってみただろう。彼女が誘いに乗るにしろ乗らないにしろ、目的を終えた男は本屋の彼へ片手を上げつつ後にしようとする。今も尚炭酸水を抱えたまま。]
(8) 2014/10/03(Fri) 01時半頃