―病院・二階病室―――嫌い、大嫌い。[呟いた女性は、喉の奥から血の塊を吐きだした。どうやら、死んでも痛みは消えないらしい]――嫌い、大嫌い。なんで私だけ、こんなに痛いの?[窓から眺めていると、何人かの人らしき影が通った。その中の殆どが頬笑みを浮かべている。それが狂気によるものか、理性によるものか、女性には知る術がない]――憎い。笑っている奴が、幸せそうに笑っている人が……。[呟いて、もうひとつ赤い塊を吐きだす。口元を拭うと、少女の唇から頬にかけて、鮮血の赤が塗られた**]
(8) 2012/02/09(Thu) 07時半頃