なんだか、不思議だな――、
「優しい」なんて縁遠いものかと思っていたけれど、
そう言って貰えると、優しくなれてる――って思えてくる。
[>>7逸らしがちだった淡翠の瞳を、緩くスカーレットに向ける。
この瞳で睨むことで人の命を喰らい、それがこの妖かしの存在意義そのもの。
目の前のスカーレットの正体にある程度でも勘付けたならば、おのれの素性を話すことも或いは出来たかもしれないが――。
今はただの「幸せになる権利のある女の子」どうしとして、彼女の目の前に在る。]
――…でもやっぱり、折角だし、皆と同じものを食べてみたいな。
その方が幸せ――楽しい、っていうのかな。
[他のもの、と言われても、まさか「人間を」とは言えない。
他のどの選択肢でも等しく口に合わない結果となるならば、選ぶのはそういったもの。
尤も、招待客個々の事情を考慮して用意されたスイーツもありそうな屋敷ではあるが――。]
(8) sakanoka 2012/12/27(Thu) 01時半頃